「お薬手帳」をお持ちでない方は 薬局の薬剤師にお気軽にお申し出ください。 |
●「お薬手帳」には、今まで自分が服用してきた薬のいろんな情報が蓄積されています。
●「お薬手帳」は、処方薬を記録して、あなたのお薬をより安全により効果的に使っていただくためのもので、以下のメリットがあります
①医師、歯科医師、薬剤師が現在の服用薬を把握でき、また病名もわかり、処方薬と飲み合わせをチエックできるので、薬の重なり、禁忌薬処方、悪い相互作用を未然に防止できます。そのため、適正で安全かつ経済的な治療を受けることができます。 |
たとえば、内科で鼻みず止めとして使われる薬がありますが、一方では同じ成分の薬が皮膚科では、かゆみどめとして使われます。知らずにそのまま服用してしまうと、薬の作用が強く出てしまいます。副作用もそのぶん強く出ます。
また、薬は同じ成分のものでも、いろんなメーカーから異る商品名で多く発売されています。また、全く同じではないが、同じ部類の薬は、さらに数多く存在します。
薬の飲みあわせで、効果が強く出たり、逆に打ち消されたりすることもあります。それらをチェックするのが薬剤師の仕事ですが、「お薬手帳」により、よりはやく発見でき、健康被害を未然に防ぐことができます。
薬の重複の場合は、余計な費用を負担しなくて済むので経済的でもあります。
医療機関受診時には、必ず「お薬手帳」に処方された薬を記入してもらって下さい。
② 副作用やアレルギーが出た薬を避けることができます。 |
どの薬でどんな症状が出たのかをきちんと記録しておくことで、その方に使えない薬が分かり薬による健康被害を未然に防止できます。
医薬品の中には、卵白や牛乳から作られているものも数多くあります。
卵アレルギーや牛乳アレルギーの方もおられますが、このような方はこれらの医薬品で同じようにアレルギーを起こしてしまいます。
「お薬手帳」によりこれらの危険性を回避できます。気になる症状が出たときはご自身でも「お薬手帳」にメモしておいてください。
③ 病院に入院するとき、退院するとき、いままでと同じ調剤方法で薬がもらえます。 |
「お薬手帳」には、退院後の調剤などに関する留意事項を記入するページを設けています。入院中の副作用などの記録はもちろんのこと、たとえば、薬をすべて一包にしていたとか、錠剤はつぶす、シロップでないと服用できない、といった情報を病院と保険薬局で共有でき、入院しているときと同じように薬が服用できるようにすることができます。入院するとき退院するときは、必ず「お薬手帳」への記入を申し出てください。
④ 患者さん自身が医療に参加していることへの自覚を持つことができます。 |
「お薬手帳」は患者さん自身のものであり、患者さんが積極的に医療に参加でき、医療の主体者としての自覚が生まれてきます。患者さん一人ひとりが「自己管理」をし、医療従事者はそれを「支援」することができます。
⑤ 一般用医薬品購入時に服用中の薬との相互作用を薬剤師がチエックできます。 |
薬局では、さまざまな「医薬品」を販売しています。また、「医薬部外品」「特定保健用食品」「栄養機能食品」「サプリメント」を利用される方も増えています。これら医薬品や健康食品と、医療機関からもらっている現在服用中の薬との飲み合わせについて、薬剤師が、併用の禁忌や注意、相互作用の有無についてすばやくチエックすることができます。薬局、薬店に薬を買いに行くときは、「お薬手帳」を必ず持っていってください。
⑥ 災害時、旅行時などとても有用となります。 |
災害時といえども、特別な疾病や、糖尿病や心臓病、高血圧などの方にとっては、薬は欠かすことはできません。このようなとき「お薬手帳」があると仮設の診療所や避難所などでも、いままでと同様の薬物治療を受けることができます。
また、旅行中や帰省中などに急な病気、体調不良になったときに医師の診察や、薬剤師の服薬指導もよりスムーズにおこなうことができます。
保険証と同様、緊急時の備えとして「お薬手帳」を活用してください。