第38話 
難解の薬効④ 癪(しゃく)
富山の名薬で知られる反魂丹や感応丸などの
薬効にあげられている。
===< 癪(しゃく) >===
 胸や腹部が急に激げしく痛むことで、広い症状を
示した。今日いう疝痛の俗称。佐賀の古薬には「疝癪」
という薬効も見られる。
 癪は圧倒的に女性に多く、神経症やヒステリー
に該当する説く医師も多い。
 今日でいう胆石症や胃・十二指腸潰瘍で壁に穴があい
たもの、狭心症の発作、子宮外妊娠による痛み
なども含まれていたようである。
昔は、胆石のことを癪(しゃく)と呼んでいた。

 神経症を裏付けるものに、江戸の医療風俗事典で
は、「奥様のお癪 妾の吐逆なり」という句。
妾腹に妊娠の徴候があると知っては正妻の危機。
妾のつわりを知ったとたんに、腹がきりきりと痛み出した。
これが妾の立場だと「切れるという字ただ見ても癪」と
なるのであろう。興奮によって痙攣を起こした例で、
ヒステリー発作であることを示している。D1)

語 源
 癪は、やまいだれのやまいと積もるで、
不快がつもって起こる病気の意。

1)鈴木昶、江戸の医療風俗事典
2)スーパーニッポニカ,小学館
3)きょうの健康97号 1996年
4)漢和辞典、 旺文社    

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