ダニとアレルギー |
1 |
ダニとアレルギーの関係 |
|
アトピー皮膚炎などのアレルギー疾患の原因物質は、ダニの死骸やフン、カビやカビの胞子、花粉、ペットの毛などいろいろあります。そのなかでもダニアレルゲン(特にフンの活性が高い)は、アレルギー性疾患の患者の8割以上が陽性反応を示すといわれています。 |
2 |
ダニの種類 |
|
① |
チリダニ類(体長;0.3~0.4㎜、乳白色) |
|
室内に最も多く生息しています(家庭に生息するダニのおよそ90%)が人は刺しません。しかし、ダニアレルギーの犯人といわれ、フンや死骸なども原因となります。 |
② |
コナダニ類(体長0.3~0.6㎜、半透明から乳白色) |
|
室内には常時生息しています。新しい畳などに大発生することがあります。刺しませんが、台所や家具、畳などに粉をまいたように群れて動き回るので不快感を与えます。 |
③ |
ツメダニ類(体長0.3~0.5㎜、半透明の淡黄色) |
|
室内にいる小さな昆虫や他のダニなどをエサにします。湿度の高い部屋の畳などに多く発生します。数が増えると人を刺すことがあり、強いかゆみとともに赤くはれます。 |
|
3 |
季節によるダニアレルゲン量の違い |
|
一般に6~8月にダニの数が最も多くなります。ダニアレルゲンの量は、2カ月くらい遅れて8~10月にピークとなります。しかし、冬でも暖房のよく効いた湿度の高い部屋ではダニが発生します。 |
|
|
4 |
布団とダニアレルゲン |
|
布団の上げ下ろしをすると室内空気中のダニアレルゲン量は、通常の1,000倍の濃度になることもあります。また、寝ているときは寝返りをうつので布団からダニアレルゲンが舞い上がり、通常の10倍になるという報告もあります。幼児は、動きが激しく、うつぶせに寝たりするので注意が必要です。刺されたあとが無くても痒いときは、ダニアレルゲンが皮膚についてアレルギー反応がおきて痒みがでていると考えられます。 |
5 |
ダニ対策 |
|
・ |
ダニアレルゲンは、床上に多いので、電気掃除機(畳1畳の広さで30秒)、雑巾による掃除が有効です。 |
・ |
寝具類は、干して叩くだけではなく、シーツを外して掃除機をかけましょう。(布団1枚約1分30秒)布団を高密度に織った布でダニを通さないシーツもおすすめです。 |
・ |
寝具の上げ下ろしや掃除をするときは、換気しましょう。アレルギーの症状がある人の入室は30分以上後にしてください。 |
・ |
布団、毛布の水による丸洗いも有効です。 |
・ |
湿気対策も重要です。(押し入れにすのこ、除湿器、布団の天日干しなど) |
|
|
|
※ |
秋口にぜんそく発作が多い、アトピーなどのアレルギー症状が悪化するのは、押し入れに入れておいた冬用の毛布や布団をいきなり使用することが原因です。梅雨の時期や夏の間に高温・多湿でダニ繁殖装置となっています。天日干しをして掃除機をかけてから使用しましょう。 |
|