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トレイに薬を揃えて、投薬台に持っていき名前をお呼びする。「あなたで良かった」と言われる。いろいろ聞かれるのがいやだと言うことらしい。私は服薬指導をしてなかったのか、何も聞いてないように感じられていたみたい。世間話で終わっていたのかもしれない。娘さんが看護師さんということで、私はあまり突っ込んで説明をしていなかったような気がする。娘さんに任せているので説明はいらないしあまり自分のことを聞かれたくないと言われる。しかし、世間話をしながらわたしは「片腎」と赤 ペンでしっかり書いている。グランドゴルフで膝や腰の痛みはだいぶ和らいでいると経過をチェックしている。片腎であるが故に根堀、葉堀聞かれるのがいやなのかもしれない。薬剤師側としては慎重に投薬しているのだが、相手はそうは取らない。 さて、その方がムカデに刺されたとのこと。上記の処方がきた。時間外で診察にみえてロキソニンを1回分もらったが効かなかったとのこと。クレアチニンクリアランスがどれくらいか分からないが、正常値を100として片腎ということで50ml/minと考えてみる。ロキソニンの尿中排泄率は50%と添付文書に載っていた。 R(投与補正係数)=1−尿中排泄率×(1−腎不全患者のCLCR/100)=0.75 となった。一日量ロキソニン3T×0.75=2.25Tとなり、3分の2の量で対処できると出た。1日2回までなら飲んでも差し支えないと言える。 次の日、娘さん(看護師さん)が薬を取りに見えて、ボルタレンサポとロキソニン併用してよいでしょうか?ロキソニンだけでは痛みが止まらないと言われる。ボルタレンの尿中排泄率を60%として計算してみる。補正係数は0.7となり6時間のところは8時間間隔を開ければ大丈夫、ロキソニンは一日2錠までなら問題ないと答える。娘さんと腎障害の方への処方設計について話をする。投薬に関してそのことを念頭に入れて監査、服薬指導をしていることを伝える。結構専門的な会話の中で、看護師の方が投薬に対してどんな対処をされているのか少し分かったような気がしたし、薬剤師も腎障害の方に対しては体内動態を考えて服薬指導をしていることが分かってもらえたみたいだった。 見た目は全然分からないのに、腎臓が半分ない患者さんにどう接していけばよいのだろうか。薬剤性腎障害を起こす薬剤をチェックしておくのはもちろんだが、常用量に対してどう減量していったら良いのか、どう対処したらよいのか、分かっておきたいものだ。 参考文献:「腎障害・透析患者における処方チェック、服薬指導のポント」 白鷺病院薬剤科 平田純生先生 講演資料より |
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| (かみみね薬局 宮地和子) | |||||||||||||||||||||||||