薬歴を見ると5年前から通院されている。最初は膝の痛みから始まっている。ロキソニンをずっと服用されていた。胃腸障害が出てきたのかシップのみの処方が続いたが、足の小指を骨折して松葉杖の時もあり、NSAIDsがまた続くことの繰り返しだった。今年になって左肩が五十肩と診断される。「肩の薬を変えてみましょうと言われたがどちらが肩のくすりですか?」ロキソニンをモービクに変えられたのは胃腸障害を考えてのことであろう。タガメットをどう説明したらよいか。多分適応外処方と思われるが、果たしてそう説明してよいのだろうか。
「副甲状腺機能亢進による石灰沈着による肩関節痛」とタガメットの適応外処方に挙げられている。副甲状腺とはまた・・・H2受容体はあらゆるところにあるのだ。先日もザンタックの添付文書改訂で、副作用に吐き気が追加になっていた。脳内H2受容体をブロックすることによる副作用とか。H1に比べて脳関門を通る通らないの話ではなくて、脳内にもH2受容体があることに気がつかされた。そこで副甲状腺にもH2があったということになる。タガメットの適応外処方を調べる。アレルギー性鼻炎、気管支喘息、蕁麻疹は当然考えられる。乾癬、帯状疱疹、熱性浮腫、ニキビ、肥満ときた。あることあること、もう作用なんて分からなくなる。
薬剤師としてはそういった使い方があるということを知っておくことは必要である。しかし、保険外であることをしっかり考えておかなければいけない。添付文書以外の適応は自費になるし、自費と保険適応の薬剤を1枚の処方箋では処理できないのである。「漢方も含めてみんな肩関節のお薬です。タガメットは今まで痛み止めが続いていたので、多分胃が弱くなっているので胃を治療しながら、肩にも効果のある薬を選ばれたのだと思います。」と説明する。
(参考文献:医薬品の臨床応用(保険適応外使用薬剤 第2版)
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